~給料(給与所得)をあてにするうちは、大きなお金に好かれない~お金に嫌われる人、好かれる人

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筆者は、これまで様々な企業を渡り歩いてきましたが、その中で、いわゆる「高所得者」と呼ばれる人々に幸いにも多数、知り合うことができました。

誰もが知っている一部上場企業のCEO、300年位以上の歴史のある経営者、スポーツ選手、芸能人、医師などそのジャンルは多岐に渡っていましたが、その中でも20~30年以上という期間に渡って、お金と時間に余裕のある「本物」は、ほんの一握りでした。

日本人だけでなく、お金持ちを研究した書籍は様々な種類のものが出ており、様々な統計データがあるかと思いますが、ここで筆者がそれを焼き直したような記事を書いてもあまりおもしろくないと思いますので、筆者がそうした人々と接するうちに”肌”で感じたところを説明したいと思います。

~給料(給与所得)をあてにするうちは、お金に好かれない~

筆者が初めてそれをある経営者から教えてもらったときは、筆者もそれまでの生き方がはっきりと変わりました。

その方(以下、Tさん)は現在は自分で会社を複数経営している上に、税理士事務所をはじめ、いくつかの士業事務所をを保有するという大変な高所得のビジネスホルダーで、筆者が知る限り、その時間的な余裕とお金の余裕ぶりは、その辺の中小企業の社長というレベルを遥かに凌駕しています。

そんな高所得のビジネスホルダーであるTさんも昔は、いわゆる”堅実な”サラリーマンをしていたそうで、毎月の「給料」や多少の増減がある「賞与(ボーナス)」を楽しみにして、生活をしていたそうです。

ところが、社会に出てしばらく会社勤めをするうちに、サラリーマンとしての生き方や報酬体系に疑問を感じてきたらしいのです。

確かに、サラリーマンとして頑張れば、多少、役職が上がり、賞与も増える。

しかし、会社全体の業績が悪い時は、自分がどんなに頑張って結果を出していても、給与も賞与も増えるどころか、”減る”という現実を目の当たりにし、さらに、あることが原因で、一体、自分は誰のために、何のために働いているのかを深く考えたと言います。

そのあることというのが、会社が苦境のとき、結果を出しているTさんが出世していくのを、当時その会社に務めていた一部の上層部の人間や同期・部下の人間が、ひがみや、やっかみなどで、その方を妬み、挙句、揚げ足を取るような行動に出たからです。

さすがに、当時の会社の社長は、Tさんが会社にとって非常に貴重な人材であったことから、そうした声には決して耳を傾けず、Tさんの支持に回りますが、社内では、業績悪化の責任を問う声が蔓延し、社長の影響力や求心力はほとんど意味がありませんでした。

そんな経緯もあり、Tさんはついに退職の決意をします。

そして、サラリーマンには2度と戻らないと誓ったのです。

とは言え、前の会社で多少の実績があったとは言え、事業プランも人脈もお金もほとんどないTさんが上手くいくはずがありません。

しかし、Tさんは、決して急ぐことなく、コツコツと年々業績を上向かせ、10年がかりで会社を株式会社化。

そこからは、それまでの実績を生かして、業績を伸ばし続け、現在では時間的にもお金的にも、大変余裕のある「本物」の高所得者になりました。

そんなTさんが、筆者と出会ったのは、すでに大成された後だったのですが、

あるとき、筆者が、ここまでの成功をされた大きな理由を一つでも複数でもいいので教えてもらえませんか?

と懇願したところ、Tさんはこう答えます。

「あきらめないこと」

「続けること」

これは大きい声では言えないけど、と断りを入れつつ…

「給料をあてにしないこと」

と、小さな声でそっと教えてくれました。

筆者は、「あきらめないこと」、「続けること」については、筆者が尊敬する方々からも、複数の方に教えてもらっていましたが、最後の「給料をあてにしないこと」というのは、初めて聞きました。

Tさんは、もちん筆者がサラリーマンであることを知りつつ、「え?!」って顔をすると、ニコっと笑いかけながら、「その意味をよ~く考えてみると、色々と見えてくるよ」と筆者に言いました。

それから、筆者はTさんの言葉を色んな角度から考えてみた後、再び、Tさんとその話を振って、私が考え事を伝えたところ、上で話した経緯を教えてもらいました。

Tさんは、実はその持ち前の哲学を生かして、自分が経営している会社からも給料は、ほとんどもらっていません。
(本当にほとんどもらってなく、少ないところでは、1つの会社から手取りで数万円!程度でした)

では、高所得であるTさんの所得の中身はと言いますと、その所得のほとんどは株式の配当とのことでした。

(実は、世界一の投資家と名高いウォーレン・バフェットやあのスティーブジョブスも給料はほとんど貰っていません。)

筆者は、唸りました。そして、発想の転換が必要であることをこの時ほど、痛感したことはありません。

「給料をあてにしない」

筆者もその言葉を信じ、それまでの単なるサラリーマンとしての生き方を変えることができました。

お金に好かれる人が実践し、見事成功された考え方の一つですが、非常に考えさせられる言葉でしたので、紹介させて頂きました。

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