すでに社会に出て仕事をしている人であれば、人間関係の悩みを抱え、人間関係が原因で転職や退職を考えたことがあるという人も少なくないでしょう。
では、人間関係が原因で転職や退職をすることは、いけないことでしょうか?
筆者は、全くそうは思いません。
むしろ、人間関係が原因で仕事のパフォーマンスが中長期的に上手くいっていないと感じるならば、すぐに!転職や退職を考えるべきです。
上場企業から、零細中小企業まで勤めた経験のある筆者はこれまでの経験から、「どこで働くか」などといったことよりも、「誰と働くか」といった方が社会では非常に価値があると感じています。
確かに世間で会社名が広く認知されている企業は、優秀な人も多いです。そして、そうした優秀な人と働くことは、非常に刺激的で勉強になりますが、ただ、だからと言って、全ての大手企業で社内の人間関係が上手くいくとは限りません。
むしろ、社内政治やライバルとの競争、相対的な部署ごとの評価、細かい規制が多い官僚的な社内制度など、規模が大きく、歴史がそれなりにある企業は人間関係がギクシャクしがちなところが少なくありません。
だからと言って、大企業が全て悪いわけではありません。上述した通り、優秀な人も多く、部署や企業文化などによっては、働き手として、非常に恵まれた環境に身を置くことも可能です。
一方、中堅や小規模の企業でも業績が良く、中には優秀なビジネスマン・ウーマンも決して少なくありません。
そして、そうした企業では上手くマッチすれば、人間関係も良好な職場で、働くことも可能です。(もちろん、その逆もあり、社内の人間関係も悪い、中堅や小規模の企業も存在します。)
ここまでの説明でお分かりいただけるかと思いますが、人間関係は結局のところ、企業の規模というより、自分ひとりの力ではどうしようもない、結果的に組織としての人間関係が悪くなっている場合も少なくなく、その人に向いているか、不向きかといった外部要因の場合が多いということです。
筆者は、これまで様々な企業を見てきましたが、
社風と呼ばれる、社内風土や企業文化は人間関係に大きな影響を及ぼしていると考えます。
体育会系のノリでガツガツした企業、営業が力を持っていてなぜかいつもポジティブな企業、開発が力を持っている理系っぽいロジカル企業、文化的な事業内容でおしとやかな企業、コミュニケーション力が要求されるが、まったりな人間関係の企業…実は人間関係ドロドロな外資系企業などなど。
筆者は、個人のビジネスマンあるいは、ビジネスウーマンとして、最も優先されるべきは、本人と組織の「相性」だと思っています。
組織や社内の人間関係において、相性が良ければ、自ずと生産性や効率は良くなり、パフォーマンスも上がります。
ですから、「組織」を探すより、「人」を探す方が職場を考える上で、非常に重要であると考えています。
そして、相性がいい組織で、相性がいい人と仕事ができれば、本人にとって充実した人生を過ごすことができるでしょう。
また、人間関係が合わなくて、会社を辞めて、会社を作る!それも素晴らしい考えで、賞賛される行動だと思います。
起業すれば、それはそれで非常に大変で悩みの尽きないものだと思いますが、人間関係が原因で転職や退職のことを考えるよりも、自ら選んだ道で悩む方がよほど前向きで、生産的です。
「どこで働くか」などといったことよりも、「誰と働くか」
もし、人間関係で悩まれている方は、一つの考え方として参考にしていただければと思います。