ユーモア、笑い、ウィットに富む…。
人を狙って笑わせるというのは、実に難しいスキルですが、コミュニケーションにおいて、これほど強力な武器はありません。
ユーモアや笑いは、一説によれば、人間が持っている不安や恐怖が原動力となって、進化してきたと言われ、ユーモアや笑いはコミュニケーションにおける不安や緊張、疑いなどを和らげてくれる貴重な効果があるというわけです。
実際、偶然もあるとは思いますが、日本の景気が悪化したときは、『お笑い』がブームになる傾向があるようです。
人とのコミュニケーションにおいて、ストレスが生まれ、相手に対して警戒感が出るというのは、実は本能的な防衛本能で、極めて『健全』なことです。
親友や家族とのコミュニケーションは、信頼がベースになり、警戒するという人はあまりいないでしょう。
そして、そんな関係にある人同士は、何の疑問もなく、大声を出して笑ったり、腹を抱えて笑ったりということが出来てしまいます。
しかし、職場や学校、近所付き合い、人は社会人として生きるところに人間関係があり、そこには緊張感がつきものです…。
あの人とは、生理的にあわない、何かよくわからないけどあわないなどということは、ほぼ日常茶飯事と言えます。
そんな関係にユーモアと笑いを持ちこむのはすごく勇気がいることですが、二人の関係の緊張感を和らげてくれるかもしれません…。
では、ユーモアをもっと具体的に言えば、どうすれば笑いを取れるのでしょうか?
お笑いのテクニックには、その道の専門家であれば、いろいろなパターンがあるのを知っていると思いますが、よくあるテクニックとして有名なものをいくつか紹介します。
○天丼(てんどんまたはかぶせと呼ばれる)
誰かが発言した内容を時間を置いてから、もう一度使用すること。後になって、また同じことを言うという共感と、また同じことを言うとは…という意外性を利用します。
○単位を変える(大⇔小)
専門用語としてあるわけではありませんが、これもテクニックのひとつです。
例えば、
○身長は、いくつですか?と聞かれて、すっかり成人を過ぎているのに、「う~ん…、最近また少し大きくなって、大体5.7フィート(175cm)です(笑)」
○飲み会の会費などで、3,000円を渡すときに「今、細かいのしかないんですけど、100円玉30枚でもいいですか?(笑)」
○「肉食系?それとも草食系?」と聞かれ、「う~ん、どちらかと言えば、雑食系ですかね」
なんていう感じです。
ユーモア一つで、人間関係がよくなるということはよくある話ですが、転職や商談、結婚、恋愛などでも様々なシーンで活躍してくれると思いますので、自分だけのユーモアテクニックを持っておくというのはとても価値のあることだと思います。