好かれる話し方なのに、第一印象?と思われる方もいるかもしれませんが、当サイトでも何度か触れていますように、人のコミュニケーションに関わる印象のうち、「話の内容は3割、その他の要素が7割」ということが様々なデータで明らかにされていますので、人に与える第一印象はとっても大事!であると考えています。
また、当サイトでは、話の内容の3割を考えていくということはもちろん重要ですが、残りの7割の質を高めていくということは、人に好かれるような質の高いコミュニケーションを行う上で極めて重要というだけでなく、「効率的」であると考えています。
「第一印象」がどれほど大事かというのは、様々な実証的なデータがあるのですが、いくつか紹介してみたいと思います。
まず、紹介するのは、かつて日本人メジャーリーガーの道を開いたパイオニアである「野茂秀雄」というピッチャーの話です。(野球を知らない方でも大丈夫です。)
彼は、とても個性的な投げ方であったため、熱狂的なファンから支持を得る一方、一部のプロ野球人からは非難されるという話題性に富んだピッチャーで、社会人、日本のプロ野球、メージャーリーグで素晴らしい活躍を魅せます。
プロ1年目から、MVP、新人王、最多勝、最優秀防御率、最優秀勝率、最多奪三振、沢村賞、ベストナインなどのタイトルを獲得し、ダルビッシュや田中将大をはるかに凌ぐ活躍です。
またメジャーに渡っても、いきなり最多奪三振王、新人王など、まさに日本人として、メジャーの扉を開いた偉大なる野球人だった人です。
そんなレジェンドでもある野茂秀雄には様々な名言があるのですが、
その中でも、個人的に彼の好きな言葉に
「第一印象はとても大事だ。それを後からひっくり返すのは何倍もの労力が必要だ」
という言葉があります。
独特な投げ方をする彼らしい発言だと思う一方、歴史を作ってきたプロの野球人として「あいつは手強いぞ」という印象を周囲の人に与えることの重要性を物語っています。
今でこそ、メジャーで日本人選手が数多く活躍していますが、それまでは、いくら日本でスゴイ結果を出しているとは言え、メジャーではせいぜい日本という狭い国で活躍してる選手で、全くの未知数というレベルです。つまり、アメリカの選手はおろか、監督、コーチ、ファンも期待はほとんどされていなかったと思います。
それどころか、当時の日本人の多くも、野茂はどこまでやれるんだ?というのが大勢の見方だったのではないでしょうか。
野球やサッカーといった人気のスポーツを経験した人には、わかると思いますが、結果を出すためには、まず、周囲に認めてもらって、使ってもらう必要があります。また、野球やサッカーのような団体スポーツは周囲の協力なしには、まずいい結果に繋げられません。
つまり、野茂にとっては、メジャーは言葉の壁はもちろん、周囲の理解などはほとんどない状態でのアゲンストだらけのスタートだったわけです。
それが野茂は、メジャーに加入後、いきなり三振の山を築き、奪三振王、新人王です。
その後のノーヒットノーラン2回など、彼の活躍で日本人選手の評価がアメリカで一変したのは言うまでもありませんが、中でも彼が「強烈な第一印象を与えるロケットスタートを切った」ことが、日本、アメリカの野球界を驚かせたのは間違いありません。
もし、彼が1年目にあまり活躍できなければ、大げさですが、その後のノーヒットノーラン2回も、その後の日本人の活躍もなかったかもしれません。
それぐらい、彼の1年目の活躍は衝撃的だったということです。そして、それが彼だけでなく、日本人の野球選手、しいては日本のスポーツ選手の海外進出の運命を切り開いていったと言っても過言ではありません。
「第一印象」の持つパワーは、他にも裁判での判決例や恋人を選ぶ際の「一目ぼれ」など、それこそ、そのパワーを裏付ける例は本当にたくさんあります。
それでは、「いい第一印象」を与えるにはどうしたいいのでしょうか。
○あいさつをしっかり
○相手の話を目をあわせて、よく聞く
○身だしなみを清潔に
○できるだけの準備をする
○会えたことへの感謝の意を伝える
○笑顔
私が個人的に意識しているのは、上のようなポイントです。
ありふれたことかもしれませんが、上記のポイントを丁寧に実行するだけで、いい第一印象を与えられる確率はぐっと上がると思います。
あとは、準備だと思います。
商談なのか、デートなのか、就職のための面接なのか、準備を怠らず、相手に印象を与える会話を展開できれば、さらに印象的な第一印象を与えることができると思います。