○ボディーランゲージ・身振り・手振りは人のココロを動かす!
多くの研究結果でも明らかになっているように、人の第一印象の7割は非言語コミュニケーションで「ボディランゲージ(ジェスチャー)」で決まると言われています。
つまり、会話の中身はなんと3割ぐらいしか、聞き手には聞かれていません!
しかも、人間は忘れることが得意な生き物で、有名な「忘却曲線」によれば
20分後には、「42%」
1時間後には、「56%」
1週間後には、「77%」
話の内容を忘れてしまうと言われています。(おおまかな目安です)
ということは、1時間の会議があったとすると、冒頭に話した内容については、会議が終わった頃には、約15%程度!しか話の内容は、聞き手には残っていないということになります。
ただ、個人的には約15%でも、かなりいい方だと思っています。
皆さんも記憶があるかと思いますが、人は自分が興味がある内容を除いては「集中」して話を聞こうとはしません。
上の研究結果は、被験者が「実験」であるということを意識して、「聞いて」いる可能性があるからです。
ですから、個人的には、話を聞いてから1時間後には約10%程度を聞き手が憶えていればいい方だと思っています。
では、話の内容が記憶に残らないとすれば、どうすれば相手に好印象を与えて会話ができるのでしょうか?
それは、第一印象の7割を占める非言語コミュニケーションである「ボディランゲージ(ジェスチャー)」を可能な限り、用いるということです。
一番分かりやすい例としては「手」があります。
例えば、「手のひら」を聞き手に見せるだけで、オープンであること、それは相手に「正直さ」や「誠実さ」を印象付けると言われています。
また五本の指を突き合わせて目の前で「三角」を作りながら話すと、それは「自信」や「説得」を印象付けうると言われています。
その他にも、手のひらを「真上」に見せて話せば、「分からない」「迷い」などを印象付けます。また、指をさすりながら話すと、それは「不安」や「焦り」を聞き手に印象付けると言われています。
こういった事例は、心理学などにおいて数多く研究されていますが、実際に知っておくと役に立つことが少なくありません。
私自身も、こういった非言語コミュニケーションを学ぶことで、例えば、はじめて話す人との会話に自信がないという営業マンに、下のようなボディランゲージを勧めたりしています。
例えば、あまり知られていない自社の説明や商品の説明をする際は、さりげなく、手のひらを見せながら会話をし、そして、商品のアピールポイントを説明するときは、思い切って、指で三角を作ってみたりすることをすすめています。
手や指だけでそんなに効果がでるの?と思う方もいるかもしれませんが、実際、商談をまとめる際は、それだけでは、難しいでしょう。
ただ、それまで自信がなかった営業マンがこういった非言語コミュニケーションを身につけることで、「自信」を持って話すこと、そして相手に好印象を与えるようになれば、高い価値があると言えるでしょう。
1時間後には約15%程度しか残らない話の内容の質を高めることも非常に重要ですが、第一印象の7割を決定付ける非言語コミュニケーションの質を高めることはより効率的だと思います。